2007年08月03日

『イン・ザ・ミソスープ』村上龍

イン ザ・ミソスープ

村上龍はこんなに凄いのに、なんでこんなにつめが甘いんだろう。彼が凄いのは、確かなのに例えばこの本は、結果的に彼がきっちり書き切らなかったせいで、凄まじい作品にはなって無いと思う。あんなふうに陳腐に動機付けして、あんな下らない結末を読まされたら、腹が立つ。半端に才能があるからたちが悪いよ。でも同時にこの本は日本を象徴してると思う。凄い物を作る潜在的な能力はあるけど、中途半端なためにどれもたいした結果を残さない文化。こんな作品に賞をあげてるようじゃ、評価する方も見る目がないね。僕が日本の最近の文学とか音楽とか文化的な物に触れなくなった理由をコンパクトな1冊に閉じ込めた本だった。蛇足だけど日本で凄いのはHALと一部のマンガ。

(1998年 12月)
posted by zoetron at 13:01| 日本の小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする